ライブ配信で収入を得る「ライバー」は、副業から専業まで幅広く活躍していますが、収益が一定額を超えると確定申告の義務が発生します。
特に「投げ銭」や「ギフト」など、アプリ特有の収入は扱い方を間違えると税金を払いすぎるリスクもあります。
この記事では、2025年税制改正対応の内容をもとに、ライバー事務所所属・個人ライバーを問わず、確定申告の基礎から経費の考え方、節税のコツまで詳しく解説します。
ライバーは確定申告が必要?

ライバーは、専業・副業を問わず「所得」が一定額を超えると確定申告が必要になります。
ただ、ライバーの働き方によって確定申告の金額や方法が異なるので要チェックが必要です。
- 専業ライバー(個人事業主):
年間所得が95万円超で申告義務あり(基礎控除95万円適用後) - 副業ライバー(会社員など):
副業所得が20万円超で確定申告が必要
ここでの「所得」とは、収入−経費=所得のことです。
収入が高くても、機材・通信費・衣装など経費をきちんと差し引けば、課税対象額を減らすことができます。
事務所所属ライバーは確定申告はどうすればよい?
ライバー事務所に所属している場合、報酬の受け取り方によって扱いが異なります。
- 給与として支給されている場合:
年末調整で完結(確定申告不要) - 報酬・歩合として支給されている場合:
個人事業主扱いで確定申告が必要
たとえば、Neo BrightやONECARATのような事務所では「配信報酬+インセンティブ+マネジメント料控除後」の形式が一般的です。
その場合は、報酬支払明細をもとに自分で申告する必要があります。
投げ銭・ギフト収入の税金の扱い
ライバー収入の大半を占めるのが「投げ銭(ギフト)」です。
ファンがアプリ上で贈るコイン・ポイント・アイテムなどは、金銭換算された時点で「売上」として扱われます。
振込額=売上ではない
アプリによっては、運営側でシステム手数料や源泉徴収税を差し引いてから振り込まれることがあります。
そのため、「振込額=売上」ではなく、差引前の金額を売上として計上する必要があります。
例:
ギフト収入 10万円− システム手数料 5万円− 源泉徴収税 1万円= 振込額 8万円
この場合の売上は10万円、経費に「手数料1万円」、源泉徴収税は申告時に還付される可能性があります。
翌年入金分も当年売上に含む
年末に発生した売上であっても、翌年1月に振り込まれる分は発生主義で当年の収入として申告します。
ライブ配信によっては振込時期が遅れる場合もあるため、各アプリの明細を確認しましょう。
ライバーの確定申告で経費にできるもの一覧
ライバー活動に関連する支出は、事業に必要なものであれば経費にできます。
ただし、プライベート利用との区別(家事按分)が重要です。
| 経費項目 | 内容・例 |
|---|---|
| 撮影機材 | PC、マイク、照明、スマホスタンドなど (10万円未満は消耗品費) |
| 衣装・メイク | 配信用の衣装、コスプレ、メイク用品 (按分必要) |
| 配信環境費 | 通信費、電気代、家賃 (配信時間割合で按分) |
| サブスク・ゲーム代 | ゲーム実況・BGM・有料素材などの使用料 |
| 配信スペース費用 | スタジオ利用料、トランクルーム代 |
| マネジメント料 | 事務所への手数料や仲介料 |
| 宣伝・広告費 | SNS広告、コラボ企画費、プレゼント企画など |
| ファン対応費 | ギフト企画、グッズ制作費、郵送費など |
| 研修・勉強代 | 他ライバー配信の視聴料、セミナー参加費 |
| 喉ケア関連 | 加湿器、のど飴、ボイスケア用品など |
これらをレシートや明細で保管しておくことで、後から証明できます。
経費漏れがあると余分な税金を支払うことになるため、慎重に管理しましょう。
ライバー事務所に所属ライバーが知っておくべき税務サポート体制
ライバー事務所に所属していると、確定申告のサポートを受けられる場合もあります。
たとえば、Neo Brightでは以下のような支援体制があります。
- 専属マネージャーが収益・経費の整理をフォロー
- 顧問税理士が申告手続きや節税アドバイスを提供
特に専業ライバーを目指す場合、事務所のサポートがあると大きな安心材料になります。
確定申告だけでなく、法人化による節税や報酬設計の最適化も視野に入れるとよいでしょう。
気になる人は、相談してみてください。
よくある質問(FAQ)
投げ銭収入は贈与ではなく課税対象ですか?
はい。
視聴者からの「応援ギフト」でも、ライバーの事業収入として課税対象になります。
贈与税ではなく所得税として申告します。
副業で20万円以下なら確定申告不要ですか?
所得税は不要ですが、住民税の申告は必要です。
市区町村で別途申告しましょう。
事務所の手数料は経費になりますか?
はい。
報酬から引かれるマネジメント料・システム料は「支払手数料」で経費計上できます。
家賃や光熱費はどう按分しますか?
配信時間や使用面積で算出します。
例:1日4時間配信→全体の約17%を経費化。
まとめ
ライブ配信で得た収入は、立派な事業所得・雑所得として課税対象です。
しかし、経費や控除を正しく活用すれば、無駄な税金を減らし、次の活動資金に回すことができます。
特に以下を押さえましょう。
- 投げ銭・報酬はすべて収入に含む
- 配信関連費用は積極的に経費化する
もし確定申告に不安がある場合は、ライバー事務所や税理士への相談をおすすめします。
Neo Brightのように税務フォロー体制を整えている事務所なら、申告から節税まで一貫サポートを受けられます。

